小浜から
20分ちょいの新記録ペースで、バスは
雲仙の温泉街に到着。

特に下調べはしていないので、目についた所に立ち寄る。

以前、自転車でここまで登ってきた時は、汗だくであまり
あちこち寄る気にもならなかったが、今回は
超元気! ここは、けっこう有名な
駄菓子屋さん博物館。 
どうでもいいが、標高は700mらしい。
一階は駄菓子や古いおもちゃを売っている。二階は展示のみ。

この前も書いたが、発売当時100円のプラモを950円出して買った。
全然惜しいと思わないのだから、モノの価値というのは面白い。
雲仙にもソフトクリームがいろいろあるが、これは
ンマソー!という
ものが無いので、結局、100円の市販品を食べた。
雲仙へ来たら、やはり
温泉たまごを買わねば!温泉たまごのにおいだけなら、いつでも再現出来るのだが、
ホンモノはここにしか無い。
島鉄バスターミナルでは
60円で売っていた。
ターミナル向かいのみやげもの屋では
70円。
どうせなら、雲仙地獄で売っているやつにしよう。

地獄の中の売店に行ったら、1個
80円だった。
えぇえ~?はちぢゅうええん~っ?私は、左足を前に踏み出し、両足のそれぞれのかかとを軸にして
体を時計回りに180度
クルリと反転させ、無言で立ち去った。
島鉄バスターミナルまで戻り、外にある蒸したまごのセイロのフタを
開けた。 中は
カラ‥。売り切れかぃ!!
ガッカリ。結局、向かいのみやげもの屋で70円のを
5個買った。
あとで、バスターミナルのセイロはただの
ダミーで、たまごは奥で
保温しているという
驚愕の事実を知った。

私の他にも、フタを開けて笑いながらガッカリしている人がいた。
あわててセイロをコカしたのでダミーと判明した。
「たまご奥にありマス」と書いておけば、折角のビジネスチャンスを
逃さず、私も
50円儲けたのに! やはり本業では無い事には力が
入らないのだろうか。
元々の予定では、どうにかして
仁田峠に登るつもりだったが、
残り時間が中途半端なので、
一切経の滝を見に行くことにした。
(すんげえマイナー!!)雲仙は元々、行基という昔の坊さんによって開かれた寺から始まり、
谷間の滝に作られた修行場が、この一切経(いっさいきょう)の滝と
言うことらしい。
だいたいの方向は判っていたが、曲がる所を勘違いして小浜へ下る道の
途中から引き返すルートを走り、遠回りになってしまった。
一切経の滝入口。青雲荘の横から谷底へ細い道を下って行く。

ただただ、山の中の小道。
マウンテンバイクならゴトゴト降りて行けそうだが、14インチ小径車では
一瞬で
谷底に着き、
血まみれで空を見ることになりそうなので押してゆく。

自転車は途中に置いて進む。どうせ誰も来ない。
沢に到達。
山の中に石垣があると言うことは、昔ここに何かあったのだろう。

ベルサイユ宮殿だろうか?

10分ほどで滝の上のお堂に到着。
お稲荷さんでも無いのに赤い鳥居がある。

新観光百選ということだが、きょうは貸し切り。タヌキ一匹いない。

下の方に、滝が見えている。
けっこう険しいところをヨロヨロと下りて行く。


晴れ続きで水量が少ないせいか、滝も今ひとつ迫力が無い。

しかし、観光案内の写真を見てもこれくらいのようだ。
滝の近くには、いろいろな神さまや仏さまの像が並んでいる。
ガラス張りの祠堂に鎮座するのは、一切経観世音と思われる。
不動明王像

日蓮聖人尊像

島原半島はあまり日蓮宗のイメージが無かったので、ちょっと意外。
久し振りに
山を歩いて気持ちがよかった。
自然の中でリフラッシュすると、道端の花にも目がとまる。

やはり、
マウンテンバイクもほしいなぁ‥。アラヤの安いのでいいから。
ロードバイクの方向からは気持ちがだんだん離れていくようだ。
小浜まで自転車で下ろうかと思ったが、どうも前輪の具合がおかしい。
荷物をいっぱいブラ下げてはいるが、何か
フラつく感じがする。
点検したら、ハンドルステムの根元の部分が、力をかけると
クッと動く!
若干固定ネジがゆるんでいるようだ。
これはイカン!ゆるんだネジは、コジると増々ゆるむ!
確かに、このネジは定期的に増し締めするよう説明書に書いてあったが、
同じような造りのBoardwalkではゆるむ事は無かった。
大きい六角レンチは持って来ていない。
雲仙には、ホームセンターや100円ショップは無かったはず。
もう夕方だし、きょうはこのまま諫早へ帰ることにしよう。
みやげもの屋で、追加のみやげを買う。

島原には、おみやげのお菓子を作る企業が少ないのか、長崎ナントカ、
島原ナントカというお菓子のウラを見ると、けっこう熊本県の天草で
作られているものが多い。
これもちょっと、観光でやってきた長崎県としては寂しいもの。
先日、阿蘇が世界ジオパークに認定されたが、島原半島は2009年から
登録されている。 その割りには、県内でさえ今ひとつ認知度が低い。
更新審査の際、島原市の市長さんが「手作りで何とかやっている」と
発言しているのを聞いて驚いた。長崎県は知らん顔なのか?
長崎県のHPでは、検索しないと判らない所に情報が少しあっただけ。
もう少し長崎全体で協力しあう事は出来ないものなんだろうか?
バスは静かに暮れてゆく中を、小浜町へ下りる。
小浜観光ホテルのリニューアル効果で、お客が増えるといいな。
安かったら、のんびり夕陽を見てビールを飲んで泊まりたい!

小野あたり。国道の近くにいろいろ建つと、多良岳もよく見えなくなる。

現代の開発は、「少しづつ」ではなく、急激に変わる。
何十年も何百年も大きく変わらなかったものが、ある日突然無くなる。
気づいたら手遅れで、もう二度と見られないものもある。
そんな懐かしい風景をできるだけ写真で残せたらと思うのだが、
変わっていくスピードのほうが早いようだ。
諫早駅前ターミナルから自宅方面へのバスは、一部が電車の
ように横向きになっている変わったものだった。

これで雲仙の登山道を登ったら、着いた時にはじいさんばあさんが
床に
転がっているだろう。
今回のバス輪行の感想としては、
観光地でスポット的に使うという計画は、
だいたいうまくいったと思う。
楽に効率よく回れるため、元気があり余っており、あっちこっち見て
みようという気になる。
反面、やはり走り足りなかった。走行距離12キロでは、走った気がしない。
出発が遅かったし整備の問題もあったので、自分のせいなのだが‥。
「自転車はゲタ代わり」と考えれば、なかなか楽しいものだった。
でも、人が多い観光地は、独りより二人のほうがやはり楽しかろう。
ちなみに、諫早~雲仙間往復のバス代2,600円が、フリーパスで1,000円。
今回はそれほど距離も長くない方。
島鉄ブラボー!
雲仙では、
足湯を探すのをすっかり忘れていた。
家に帰ってから足湯するかな。 余ったミョウバン水を入れて。
おみやげの温泉たまごはデイパックの中で、5個中
2個が
割れていた‥。
グダグダ旅日記に最後までおつき合いありがとうございます。
読んでくれた人だけに良い事がありますように‥。