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ぽっきり節

日々の事
07 /31 2017

 ぽっきり節
        (長崎県諫早地方)       
        
ハア~~  ア~アァア~~ アッハァ~~~ン

日ィ見~の~峠~をォ くだって~ゆ~うぅけばヨォ~

前~のォたいや~がナァ~ ブギュルルルウ~~!と鳴る~

ぢてん車ァ~ 停ォめ~えぇて 見てみ~りゃあヨ~

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鞄~の金具~がぁ アーラ 折れぇと~らぁす~

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ソォ~レ! ぽっきりぽっきり ぽっきりナァ~

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(ヘンナッカ サ~イサ~イ!)

アァ~ラ! ぽっきりぽっきり ぽっきりナァ~

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(シテマッタ サ~イサ~イ!)

ア、ドッコイ! ぽっきりぽっきり ぽっきりナァ~

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(コレマッタ サ~イサ~イ!)

ハ~コリャコリャ! ぽっきりぽっきり ぽっきりナァ~

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(ビンボック サ~イサ~イ) 

デン、 デン、 デデンコ  デン。


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                 応急処置!



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福岡散歩 筥崎宮と香椎宮

古かもん見てさる記
07 /29 2017
先週の日曜日、仕事に関する試験を受けるため、
同じ課の4人で社用車に乗り、福岡へ行ってきた。

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この歳で試験もないもんだが、メシを食うため
には仕方がござらん。

親方さまぁ~、いつもあっしにお仕事をいただいて
おありがとうございまさぁ~ ゲヘヘヘ~


午後からは自由行動17:00集合と決めて解散。

若い衆は賑やかな所へ遊びや買い物に向かったが、
わしはお爺さんなので神社へ行くことにした。

駐車場の前の通りをバスが通った瞬間、足元の
歩道がゆわ~んと揺れる。ゲッ!やはり地盤が
やわらかいのだろうか?

福岡の交差点で起きた大きな陥没の事を思い出し、
暑い中だったが、股間だけ少し涼しくなった。


福岡市へは仕事では行く事はあるが、個人的には
もうぜんぜん全くいっちょん行かなくなった。

20年くらい前は、長崎にはまだパソコンパーツを
売っている店が無く、毎月のように博多へ通った。

高速は贅沢なので、ランサーターボで諫早から
有明海沿岸を北上し、鹿島から佐賀大和に抜け、
三瀬峠を越えて行った。あちこち寄り道したり
違う道を見つけたり、ドライブも面白かった。
わしもまだ若かったんじゃな。


まずはおみやげを買いに福岡空港へ向かう。
目当てがある訳でないが、長崎も佐賀も空港には
いろいろ売っているので福岡もあるはずだ。

地上は歩くだけで汗が出るので地下鉄で行く。
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福岡の地下鉄には、今回初めて乗る!
緊張して知らないおっさんの膝の上に座らない
ように注意した。


空港のみやげ物街はオッシャレ~な小さな店が
たくさんあったが、特に欲しいものはなかった。
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明太子は多いが、珍しい酒や食べ物は目につかず、
結局ありきたりな、あまおう味のお菓子を買った。

空港の外にも出てみたが、建物がデカ過ぎる上、
真四角なので写真映えしない。ガッカリして戻る。


それから地下鉄で筥崎宮(はこざきぐう)へ。
中洲川端で箱崎線に乗り換える。

途中、馬出(まいだし)九大病院前という変わった
地名の駅があった。

「丸出し九回変態前」という最高にくだらない
ボケを考えたが、隣の席の若いおねえちゃんに
教える訳にもいかないので、心の中にしまった。


地下鉄の駅は参道の途中。入口の屋根が和風だ。
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幅のある参道が海から続き、敷地はかなり広大。
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参道脇では古物市が行われていた。
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聖あれば俗あり

半常設システムの屋台は、焼鳥とラーメンの店だが、
無論、オチャケが目当てであろう!この酔っぱらい共めが!
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ええのう~ ええのう~


やはり福岡を代表する神社。建物もデカイ!
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社務所だけでも体育館のようだ。
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ここは八幡神社なので、祭神は応神天皇。
そして、応神天皇の母である神功皇后。
それから、玉依姫命。


境内には、前面がガラス張りの木の祠堂があり、
中には巨大な応神天皇の木像が鎮座している。
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これは元々銅像の鋳型の原型だそうだが、近年
保存先から奉納され、公開されているらしい。


神門の扁額に「敵國降伏」と書いてあるのが
有名らしい事を初めて知った。
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ウェキョペジャワーによると、この筥崎八幡宮は、
宇佐、石清水と並び、日本三大八幡宮と謳われたが、
最近では、鶴岡八幡宮にその座を奪われそうだと
いう事だった。

これはちょっとムリしてでも立派にしておく
必要があるだろう。

ガンバレ!福岡県。


また地下鉄に乗って北へ。次は香椎宮へ向かう。

箱崎線の終点、貝塚で、地下鉄は地上に出る。
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そこから、ぷりちいな西鉄電車に乗り換える。
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地下鉄で買ったチケットは、貝塚で地下鉄出口と
西鉄入口の自動改札を連続で通して持ち込む。
たぶん、そういうシステムのはずだ。

でももしチケットが出てこなかったら、混乱して
改札にお~いお茶を流し込んで浮かせて取ろうと
して事務所に連れて行かれるかも知れない。

怖すぎるので念のため駅員さんに確認すると、
それで大丈夫ですよと教えてくれた。しかし
明らかに江戸時代の人間を見る目をしていた。


香椎宮前の駅で降り、まわりをキョロキョロする。
駅舎の裏手の高台に神社らしい建物が見える。

こんな近くだったか?

歩いて行くと、香椎宮に関する案内板があり、
車道には石の大鳥居がドドーンとそびえている。
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よく見ると、鳥居の足は車道にはみ出していて
クルマはすれ違えず、片方が必ず待っている。
踏切の近くだし、けっこう大変そうだ。


とりあえず急坂の上の建物まで登ってみるが、
人はおろか、猫の子一匹いない。
神社のような建物だが、まるで倉庫だ。

よく見ると、香椎宮頓宮と書いてある。
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頓宮(とんぐう)?

肉をはさむステンレスのアレか? いや、絶対に違うだろう。

後で調べたら、仮の宮、お旅所のようなものらしい。
お旅所でBBQをしたのか? (←しつこい)

仮宮は、崖の上から西北の海の方を向いて建っている。
その延長には、海の中道、対馬、そして朝鮮半島。
古代の神は何を見ていたのだろう。

もう一度、地図を確認。やはりここは参道のようだが、
本宮はけっこう遠くにあるらしい。

これは失敗!
帰りはタクシーで駅まで行かないと
集合時間に間に合わないかも。

あっでもここから大濠公園行きのバスもいるようだぞ。

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とにかく参道を汗だくで一人競歩して、ようやく到着。
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今回は雰囲気を見て参拝だけしよう。よければまた
ゆっくり来ればいい。(何年後かは知らんが)


ここも筥崎宮と同様、大きくて立派な神社。
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境内にはがうろついていた。
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鳩はエサをもらいホーダイらしく、捕まえて今晩の
おかずにできるくらい逃げなかった。


狛犬が、小顔‥と言うのか、何と言うのか、初めて見る
タイプのもの。 いや、変とはまだ言ってないから!
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見上げると迫力があるようにデフォルメしているのか?
遠近法?
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下を大きく作りすぎて頭の材料が不足した訳でもあるまい。
頭を彫ったところで、縮尺を間違えた事に気づいたのか。

う~む、謎は深まるばかり。


香椎宮の主祭神は、仲哀(ちゅうあい)天皇と神功皇后。
仲哀天皇は、筥崎宮の主祭神である応神天皇の父。
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どちらが格が上とかではなく、海洋民を従えた古代の
覇者を祀ったところである事に違いはない。
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元寇の足跡が残る福岡の地には、いろいろ見る所がある。
どっかの海岸には蒙古に対する防塁とかもあるらしい。

糸島半島あたりにも行く計画をしているが、なかなか
体が動かない。だれかおんぶして連れて行ってほしい。


帰りは大濠公園行きのバスに乗ってみた。
公園は待ち合わせ場所から1キロほど先の所。
渋滞して着かないようなら途中で電車に乗ればいい。

到着予定時間を訊くと、16時36分の予定との事。
ヨシ!それなら福岡城跡もチラッと見れそうだ。

しかし、例の道路の大鳥居前後で渋滞!前に進まない。

お盆が落ちるよりハラハラしたが、線路を越えたら順調。

それにこの路線バスは、な~んと!都市高速経由。
普通の路線バスなのに!
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これはちょっと長崎では考えられない事だ。
なぜなら長崎には都市高速が無いから!

やはり福岡は九州一の都会ですたい。


高速道路から、筥崎宮参道の海岸の鳥居が見える。
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つまりは海から来た神という事なのだろうか。


バスは結局、予定より10分近く遅れているようだ。

待ち合わせ場所を過ぎ、福岡城跡に一番近いバス停で
降りてダッシュ!堀の上に登ったが、本当に城跡の
石垣があるだけ。でもかなり大きい城だったのが判る。
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ここは平和台球場の跡でもある。
気の荒い福岡県民の逸話が残る地だ。

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遥か古代に、命がけの日を過ごした海洋民の息づかいは、
現在の福岡人に受け継がれているような気がする。


さあ速やかに戻ろう。

時計を見たら16時53分!ヤバーイ!バスバス!
バスに乗る距離でもないが、歩いて7分では着かん!

西鉄バスは、無慈悲にも目の前を走り過ぎていった。

こうなればもう、一人競歩しかない!

見知らぬ街を汗だくで早歩きし、最後は小走り。
17時00分。次の交差点から昭和通りに出ればすぐだ。

もうすでに、汗でズボンとパンツと尻が一体化している。
クルマに乗せてもらえないかも知れない。

結局、数分遅れで到着。

ああ、きょうはよく歩いて疲れた。

しかし、気分のレベルはだいぶ上がった気がする。
マイムマイムを踊ってもいいくらいだ。

うん、やはり都市にはエネルギーが溢れている!


福岡周辺は、元寇が来襲した地であり、古代国家の
重要拠点だったことは間違いない。

筥崎宮の「敵國降伏」は、武力でなく神威によって
敵の心を変え、思いとどまらせる意であると言う。

平和で便利な世の中では「敵国」は自分の心の中に
あると、誰かに説教されるだろう。

先の見えない時代になり、神仏を忘れかけた人々は、
不安を消すために、変なものばかり信じている。

煮詰まった時は、いろいろ考えず神社に出かければ、
チカラのカケラを分けてもらえるかもよ。


忙しいこの頃です

日々の事
07 /20 2017
このところまた何かと忙しく、なかなかグロブをアップできません。
睡眠負債も返済しないとボケが進行するので夜なべもできません。

庭の畑も荒れ放題で、せっかく大きくなりかけた小玉すいかを
足で踏み割ってしまいました。泥を落として噛んでみましたが、
ぼくの涙の味しかしませんでした。

自転車のことも書く予定なので、見捨ないでください。

以前、イベントで練習したダンスの振付けを書いたメモが
見つかりましたので、踊りながら待っていて下さい。

たぶん、恋チュンではなかったかと思います。
(画像はコピーすれば大きくなります)


ではまた。

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鳥が運んだアコギ地名 アコ木・阿漕ヶ浦

長崎地名的散歩
07 /14 2017
前回、口之津町の苧扱川(おこぎがわ)という地名は、
コグという言葉が「草木を根こそぎ引き抜く」という
意味がある事から、地滑りや氾濫のあった場所を指す
地名ではないかと考え、現地の状況を確認した。
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そして、調べている中で、
「オコギ」と「アコギ」は似とるよなあと思った。

前回も触れたが、長崎県の五島には、アコ木という
小字地名が点在している。

「苧扱(オコギ)」は苧麻(からむし)の繊維をほぐす事。
「アコ木」はアコウの木の別名。

どちらも植物地名だ。


アコウというのは元々南の国の木で、渡り鳥がその実を
食べて日本へ運び、肛門から肥料付きの種を投下して
発芽するという、大自然のシステムを利用して繁殖した。
(他に言い方は無いんかーい!)

温暖な気候でないと生育できないため、自生している
地域は、九州、四国から紀伊半島の南部までらしい。


植物や動物に関する地名には、別の意味が含まれて
いる事が多い。危険地名と言われるものも然り。

「アコギ」という地名も、コギ繋がりで地すべりや
氾濫地名だろうと思ったので、調べてみた。


アコギと言えば、三重県津市の阿漕ヶ浦(あこぎがうら)
が有名。現在は阿漕浦(あこぎうら)とも言うそうだ。

アコギとは、越後屋やお代官様のように、クソ悪どいと言う
意味だったはず。
なぜそんな良くない地名をつけるのだろうか。

それは、調べていく内にだんだん判ってくる。


阿漕浦を、航空写真とGoogleストリートビューで見てみるが、
地すべりしそうな崖や、決壊しそうな曲がりくねった川などは
見当たらない。松並木の砂浜が美しい、平野部の町だ。



ここはちょっと違ったか?


・愛媛県西宇和郡伊方町三崎は、アコウの大木があるため、
小字地名もアコギになったと言われているらしい。 
ikata_misaki01.jpg 
(Googleマップ 航空写真より)

しかしよく見ると、背後の崖は地すべり痕のようにも見える。
集落は海岸まで続く傾斜地の上に作られており、平地はない。

調べたら、やはり地すべりの起きやすい地質という事だった。


五島列島の小字名を探すと、アコギ地名ドンドコ出てくる。

・奈留町船廻(ふなまわし) 阿古木 アコギ  (Googleマップ 航空写真より)
naru_funamawari_akogi01.jpg 

細長く突き出た半島の途中で、集落の背後に崖が迫る。
崖は崩落防止のワッフル状コンクリートで全面補強してあり、
海岸にはアコウの大木がある。
山の中腹が崩れているようにも見えるが、よく判らない。

気になるのは、この狭さで山の高さが100mもある事。
当然、雨水の流れはとんでもないスピードになるだろう。


・岐宿町川原郷 阿古木 アコギ  (国土地理院 空中写真サービス 昭和52年より)
kishiku_kawahara_akogi01a.jpg 

何も無さそうな山の斜面で、下は海。 
左側の部分が、山頂から麓の地峡部まで崩れたように見える。


・富江町松尾郷 アコキ山    ※注:ヘコキ山ではない。
tomie_matsuo_akokiyama01a.jpg 
 (国土地理院 空中写真サービスより 一部追記)

何もない山奥の斜面。航空写真を見ると、一部が崩れて
谷が埋まったようにも見えるが、よく判らない。 

※「ヘコキ山では無い」と言いながら、写真に「ヘコキ山」と
書いてボケようか、やめようかと悩んだ自分が悲しかった。


・富江町職人郷 アコギ山  (Googleマップ 航空写真より 一部追記)

tomie_syokunin_akogiyama01a.jpg  

ゆるやかな丘に広がる畑の中。昭和23年の航空写真とほとんど
変わっておらず、よく判らない。
ただ、すぐ隣の小字名が「水洗」。これも川の氾濫地名だ。


・富江町長峰郷 アコギ山、アコギノ下  (Googleマップ 航空写真より  一部追記)
tomie_naganime_akoginoshita01a.jpg 

鬱蒼とした山の中。アコギノ下は山の斜面の下辺り。アコギ山は
小字地図では抜けているが、そばの片平山のことだろう。
片平山は、「片側が斜面(崖)の山」という意味。


写真だけではよく判らないが、ほとんどのアコギが、山の斜面だった。



あと、五島市平蔵町樫の浦は、アコギ地名では無いが「あこう木前」
バス停があり、アコウの大樹がある。


口之津も五島も、アコウの木はポピュラーな木だったようだが、
口之津周辺にはアコギ地名は見当たらず、五島には多い。

上五島出身のE君に聞いたところ、奈良尾ではアコウはアコウジュ、
アコウギ、アコギとも言われていたそうだ。
奈良尾神社には樹齢650年の大アコウ樹があり、人気スポットらしい。

口之津出身の友人に聞くと、口之津ではアコウの木はアコウの木で、
アコ木やアコウ木とは言わんだろうとの事だった。

長崎県の小字地名全般を見ても、地名表現は地域で偏りがある。
地名がつけられた時代や藩などでも違うと思う。


やはり、アコギという地名も、地すべりや洪水地名
だろうと思える結果になった。


ただ、実際に行ってはいないので、ハッキリは言えない。

そう!今回は予算と時間の都合で、どこへも出かけていない。
「地名散歩」なのに出かけていない。

五島とか三重県とか、そんな遠い所、とても行け~ん!
地図とネットと本による調査だけの記事じゃあ!

ちくしょう!いつか金持ちになって見返してやる!


で、本題だが、

調査を進めていくうちに、阿漕ヶ浦(あこぎがうら)について、
えらい事に思いあたった。

傾斜地でなく海岸で、草木を根ごと引き抜くものがあった!


「あーっ、津波か!」

三重県、東海地方といえば、南海トラフ。

調べたら、阿漕ヶ浦は室町時代に明応の大地震の津波で壊滅している!


「エェ────ッ!」 驚いて、ジャパネットタカタ前社長の声が出た。


阿漕ヶ浦は、津波の前は、阿濃津(あのつ)という地名だったとも言う。

すべてが津波で流された阿濃津の地名を、当時の地名命名担当者?が
何らかの決まりによって、アコギという名に変えた。

何のためかは判らない。

悪い見方をすれば、一部の利権を持つ者だけに災害の事実が判るよう、
地名を暗号化し、彼らが損をしないよう画策したのかもしれない。

よい見方をするならば、荒廃した集落を再建する際、後世の人が、
コギというキーワードによって、ここが津波の被災地である事を
忘れず、気をつけながら暮らせるようにしたとも考えられる。


もう一度、Goo辞書で「阿漕・あこぎ」の意味を確認してみよう。

 1 しつこく、ずうずうしいこと。義理人情に欠けあくどいこと。
   特に、無慈悲に金品をむさぼること。また、そのさま。

 2 たび重なること。




これはもう、すべて!

何度も繰り返し襲う地震と、残酷に何もかも
奪ってゆく、津波の姿そのものではないか!



こじつけ過ぎだろうかと思い、プリンを食べてスヤスヤ眠って
冷静になってまた考えたが、やはりそうとしか思えなかった!


阿漕浦のある三重県津市には「親孝行な平治の物語」
語り伝えられている。

 阿漕平治 (三重県HP 三重のおはなしより) ※超短縮バージョン

貧しいが親孝行者の平治は、病気の母のために神聖な禁漁区で
魚を捕り、役人に簀巻(スマキ)にされ海に投げ込まれて処刑される。

やがて、平治の恨みが網を打つ音になり、沖から響いて来る。
人のむせび泣く声も聞こえ、聞いたものは病気になる始末。

平治の霊が、寺の坊さんの夢に現れ、母より先に死んだ自分は
親不孝過ぎてあの世へも行けず苦しいと、自身の供養を願う。

坊さんが一文字づつお経を書いた石を海に納めて読経をすると
すべてが元に返り、平治も浮かばれたのだろう、と言う話。



私はこれが、大津波に巻かれて理不尽に命を落とした
罪無き人達への、同情と鎮魂の物語に思えてならない。



これは、最初はもっとシンプルな名もない漁師の話だったが、
江戸時代頃に、親孝行な平治の話にリメイクされたらしい。

江戸時代にはまだ津波の惨状が語り継がれていて、この話が
何を意味するのかは、そこそこ知られていたと思う。

しかしそれは忌むべき事であるため、直接の描写は避けて
内容を置き換えられ、経営的な面からも、だんだん人情に
訴える感動のストーリーになっていった。

そんな経緯が想像される。


そして、「あこぎ」と言う言葉。

津波のあと、アコギという名に変えられた荒れ地を通る者が、
かつてここで暮らした人々を想い、むごい事だひどい事だ
手を合せたのが、アコギという言葉の始まりではなかったか。

遥か昔、厳しい自然や権力に翻弄されながらも懸命に生きた
人々がここにいた。それは紛れもない事実だ。


さらに驚く事に、今でも阿漕町では、伝説の人物である平治を
供養する「阿漕平治の盆供養」という祭りが行われている。

やっぱり日本はいい国だなあと思う。


まだある。


アコウは別の木に巻きついて成長し、その木を枯らしてしまう
生態から、「絞め殺しの木」という物騒な別名がある。
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まさに、アコギなやつ!

平治がムシロに巻かれて殺されたというのは、単なる偶然か?

アコギな木と同じ名前が被災地につけられたのも、偶然か?


「平治」は、平らかに治まる(平穏に静まり落ち着く)と書く。

これもまた、地震や津波が再び起きぬよう願った昔の人からの、
時間を越えたメッセージのような気がするのだ。



アコウの生育の北限は、阿漕浦から少し南の紀伊半島。
奈良時代、平安時代は、日本は今より温暖だったという説がある。


あるいは、阿漕浦にもアコウの木は自生していたのかもしれない。

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口之津の「おこんご」は、火山噴火に由来するか

長崎地名的散歩
07 /11 2017
南島原市口之津町は、福岡、佐賀、長崎、熊本の四県に
囲まれた、島原湾とその奥に広がる有明海の入口に位置し、
古くから貿易港として栄えてきた。
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明治期には、月がァ~出った出ぇた~の、三井三池炭鉱の
石炭輸出港として大いに賑わったが、大牟田に新しい港が
出来てからは、急速に衰退。閑古バードが鳴きまくった。
 
バタバタ(( \(◎e◎)/ ))バタ < ヒマ~! ヒマ~!


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その後、炭鉱会社の雇用対策で高給取りの外国航路船
町となり、一時は活気を取り戻す。しかし次第にその勢いも
消え、現在は農業と漁業が中心の静かな町となっている。


ここ口之津の早崎半島 南大泊(みなみおおどまり)地区に、
苧扱川(おこぎがわ)と書いて「おこんご」と読む、
スーパー変なかホイな謎地名がある。
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九州では川をコ、ゴと読む例は多い。オコギはオコンに
音便し、「オコンゴ」となる。これは読み方の問題。

何十年か前までは、おこぎがわとも言っていたらしい。


さて、苧扱(おこぎ)とは何だろうか。

口之津の歴史と風土 第一号に掲載の、「オコンゴ考」
西光知巳氏著 によると、

苧(お)は苧麻(からむし・ちょま)という種類の麻。
「扱(こ)く」は、しごく、しごき取るという意味。


昔は、苧麻の繊維から衣類を手作りするのが普通で、
この川で苧麻をしごいてほぐしたため「おこぎ川」と
呼ばれたのではないかと考察されている。


なるほどそうだったのか~!と納得していたのだが、
自分でも地名について調べるようになってからは、
その由来の多くが、「地形や土地の状況によるもの」
である事を知る。

今回、「おこんご」も、地形由来で考えてみた。


まずは場所を確認。

ここには、苧扱川(おこんご)の地名が二ヶ所と、
苧扱平(おこぎびら)の地名が一ヶ所ある。
hayasaki001c.jpg 
(※国土地理院 電子国土web地図より 一部小字地名を追記)

なぜ同じ地名が、ちょっとだけ離れた所にふたつあるのか。
これがきょう最初のミステリーだ。

① ひとつ目の「おこんご」は、おこんごバス停背後の
丘の上方。
国土地理院の地図では、ごく細い川が流れているようだ。

②ふたつめの「おこんご」
は、新しいバス道路沿いに
流れる川のほとり。 この川も「苧扱川」と言うらしい。

Googleストリップ小屋ビューで見ると、現在はコンクリートで
固められた水路であり、それほど水量が増える川には見えない。
緩やかな丘をほんの数百メートル下って海に注ぐだけ。


苧扱川(オコギガワ)の地名を解読してみよう。

頭につく「オ」は、よく判らないので猿まわしにする。

「コギ」をGoo辞書で調べてみる。動詞なら「こぐ」だ。

「扱ぐ:草木を根のついたままそっくり引き抜く。根こぎにする」
とあった。

うれ?何か違う。

「扱く:細長い本体に付いている物を手や物の間に挟んで引っぱり、
 こすり落とす。しごく。「稲を―・く」


そうか、「扱ぐ」と「扱く」では、微妙に意味が違うとですたい!


「草木を根こそぎ引き抜く川」と言えば、それは大雨で
増水した川の事だろう。

しかし、どんな川でも普通、増水すれば草でも岩でも流される。
地名になるような特別な現象でもあるまい。
う~む、何だろう。


③「苧扱平」は、バス停後ろのおこんごから少し東側の丘の上。

長崎県の小字地名総覧には「おこんごびら」と書いてあるが、
地元の人は「おこぎびら」と呼ぶそうだ。

航空写真では、特に変わった点は見えない。

ヒラは傾斜地のこと。「コギヒラ」だと、

「草木を根ごと引き抜く傾斜地」となる。


んん?

お、おかめひょっとこして、それって地すべりの事では?


だとしたら、「おこぎ川」は、川が増水してあふれ、畑の
じゃが芋を根ごと引き抜くという、氾濫地名か?


バス停の所のおこんごは斜面を流れるので、水量が
少なくてもスピードがあるだろう。

道路沿いのおこんごは、川がカーブしたところの外側。
決壊した川の水があふれ出す方向だ。


しかし、この辺りはのどか~な風景のせいか、地形も
緩やかな印象があり、水害地とは思えずにいた。

ところがある事を思い出して、考えが181.37度変わった!


たしか、口之津の早崎半島は、火山の溶岩が固まった所に
土砂が積もった土地のはず。表層が滑りやすいのかも!


それに、火山灰の土壌は水はけがよく、ザンザカ流れる!


ウェルカム トゥ ようこそ ジオパーク!!

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↑ジーナちゃん      (島原半島ジオパークHPより)      ↑ジーオくん                    
 


おお!何となく つながってきたのです。

そして「口之津 地すべり」で検索してみて、さらに驚いた!

口之津を含む南島原は、やはり地すべりが起きやすい地層で、

口之津地すべりという専門用語まであるそうだ。


「エーッ!すっごーい!」

これは面白くなってきたぞ。
ウピョピョピョピョピョ!(←何の生きものか不明)


今から約430万年前、口之津付近の海底火山が噴火して、
水蒸気爆発を繰り返した。火山灰と土砂が大量に降り積もり
徐々に冷え固まって島原半島が形成されていった。

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色々あって、おこんごで地すべりと川の氾濫が起きた。
(はしょりすぎ!)

「おこんご」は、遥か古代の噴火に由来する地名だったかも!


チャララ ラ~ララ チャ~ラララ~ (←テーマソング)


そして我々調査隊は、実際の地形と状況を確認するため、
口之津へフィールドワークに出かけた。


昼飯は小浜の入潮で、小浜ちゃんぽん玉子付き。
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鶏のあっさり出汁ベースに、スパイスが効いている。
量も充分でうまかった。ホースウィン!

嫁、いや助手は、ちゃんぽんとおにぎり&ぎょうざセットを
頼んだが、こっちも充分な量だった。
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我々の体型を見て「こいつら食う!」と判断し、
増量してくれたのだろうか?

(↑うれしい被害妄想)


原一平になって口之津に到着し、調査開始。

まずは、バス停近くのおこんごから。
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民家の横から登る道があった。
航空写真では判らなかったが、かなりの激坂!
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これは予想外だった。息がきれる。

普通に野生のキジを見るのは、壱岐の島以来。
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美味いのだろうか‥。ゴキュ!


水路は川と言うより側溝だったが、大きな足場石が
流されかけたり、畑の一部が抜け落ちたりしていた。
 
増水時は、水の勢いがハンパではない事が判る。
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まわりの畑は表面が傾斜している。

あまり手間をかけずに斜面を段々畑にするとそうなるが、
水はけをよくするためにわざとしているのかも知れない。

水源は、丘の上の大きな溜池の方向らしい。
ふだんはほとんど水は無く、溜池の水位が上がったら
ここにあふれるのだろう。

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水面からあふれた水ではなく、池の側面から出るのなら、
水圧がかかって、勢いもプシャーとすごいはず。


次に上流のおこんご。新しい道路が通り、以前とは様子が
違うのだろうが、川のルートはほとんど変わっていない。
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川、というよりここも水路程度の幅。コンクリートで
固められて自然の川だった頃は想像出来ない。
だいたい、1キロも無い短い水路だ。

周辺では、畑の赤土が道路に流出している。
丘の上から、傾斜した畑の表面を雨の大部分が流れて
きたら、それもほとんど川に流れ込むだろう。

う~ん、水は思っていたより多いのかも。

右奥の崖は妙に切り立っている。氾濫した川の水で
徐々に削られたのでは無かろうか。


それから、早崎海岸の方へ寄り道して地層を見る。

早崎漁港、東側の海岸
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漁港から西に進んだ海岸
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すべて大昔に流れた溶岩。

早崎玄武岩と言うそうだ。
 
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瀬詰崎(せづめざき)灯台
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いつ来ても釣り客がいる。ここの魚は、早崎瀬戸の潮流が
速くて運動量が多いため、ベリーウマウマらしい。

灯台への通路の踏板は、鉄のグレーチング。
朽ち果てて落ちたら、新品に替えてもらえるようだ。
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オソロシアン踏板と名付けた。

瀬詰(せづめ)は、瀬(岩礁)が詰まって見えるからだろうか。
それとも、獣の爪のようだからだろうか。
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早崎半島は、このような硬い溶岩の上に乗っている。


それから、丘の上に登る。

じゃがいも畑の間に、撤去できなかったと思われる
溶岩が露出している。
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半島全体が火山の堆積物である事がよく判る。


頂上には大きな溜池。大量の水をたたえている。
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野田堤(つつみ)と言う、江戸時代に作られた灌漑用水池だ。

丘の規模と比べてずいぶん大きな池だと思っていたが、
調べたら、すべて人が作ったものだった。

人工なので、水量に見合った大きな川は存在しない。
大雨で池の水があふれた場合、地形から見てその多くは
南側の、おこんご方向の斜面に流れると思われる。

そして、畑と谷を駆け下った水は、草木を引き抜きながら
苧扱川へ流れ込み、護岸を削りながら海へと向かう!

おこんごの増水時の水の流れ予想図


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(※国土地理院 電子国土web地図に追記) 

やはり、ほとんどが苧扱川へ集中するでごんす!!


昔、皆で協力して作った溜池だが、便利になった反面、
思わぬ水の被害を生む一因にもなったのではないか。

もちろん、現代の技術で氾濫の対策は行われているはず
だが、許容量を超えてあふれる事は今でもあるだろう。


それから、気になっていた都波木(つばき)神社に寄る。

13年落ちのクルマの両側を雑草に擦りながら進むと、
石の祠があった。新車だったらもう泣いている。
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崖のキワに建っており、下方には集落がある。

伊勢の都波岐神社を勧請したのだろうか。
祭神は猿田彦命。(さるたひこのみこと)
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狛犬のように石の猿がいる。猿田彦は漢字で猿と書くが、
実際は猿とは関係ない。しかし民俗学的には面白い。


ツバキのツバは「ツバける」で崖崩れを意味する。

昔は、崖崩れや地すべりの危険がある所に、ツバキ神社が
祀られたのではないかと思う。全くの想像だが。

サルは地名用語ではザレ・ズリの変化で、石がゴロゴロした
崩れやすい崖を指す。これも偶然にしては揃い過ぎている。


最後に、丘の上の苧扱平(おこぎびら)へ向かう。

半島を回り込んで登り、やっとそれらしい道に出た。
しかし、何か様子がおかしい。

道が狭いのはどこもだが、ここは妙に荒れた土地だ。
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「んむむう~、これは何かヤバそう!」

生物は危険を察知すると、助かるために体が反応する。
高い所で足がガクガクしてチビるのも、それ以上前に
進まないようにして、落下を回避するためらしい。


私は、退屈と満腹で眠くなった助手をクルマに残し、
歩いて曲がり角の先の様子を見に行った。
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さらに荒涼とした光景がそこにあった。

上の畑は長いこと使われていないようだ。
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表面は赤土が洗い流され黒い砂礫が残っているのか?

見晴らしはいいが、足元が気になって落ち着かない。
この下に行ってみる気にはならない。
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大量に重ねられた平石に、モルタルを流しただけの、
見るからに不安を感じる道。
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軽トラの転回用コンクリートは割れていて、下に石を
詰めて谷へ滑り落ちないようにしてある。
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奥の方では、草木がなぎ倒されている。
こ、これはっ!まさかの、
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「おこぎ」!

ううーむ!やはりここは、オコギビラ!

オコギは水害地名に違いない!


我々は、おこんごの調査を終え、小浜町のカームで
雲仙ミルクソフトとあまおうソフトを食べて帰った。

人が見ているので、うまうまダンスは踊れなかった。
おみやげはいつもの、割れた湯せんぺいの端っこ。


さらに確認のため、「オコンゴ考」に登場する久留米市
池町川付近の苧扱川町(おこんごがわまち)
を調べた。
やはり低地で氾濫する事が多かったらしい。

苧扱川(うこくがわ)のある香川県観音寺市周辺は、
台風による土砂・浸水被害が多い所だった。


ひとつ、猿まわしにしていた問題が残っている。
オコギのは何の事か?

それは、

たぶん‥

意味は、無い!

コギの地名用語を名詞化するため、当時よく知られた
苧扱ぎ(おこぎ)という言葉を使ったに過ぎないと思う。

それに、オコギ以外にもコギ地名はあり、土地の状況が
よく似ているから。


長崎県の五島列島に点在する、阿古木・アコ木などの
アコギも、同じコギ地名だろうと思う。
アコ木というのはアコウの木の別名。


・長崎市茂木の海岸の斜面には、上コギ水・下コギ水という
思いっきりストレートな名の小字地名が並んでいる。
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料亭こがねの近く。最近出来た新しいトンネル入口の
上あたりが「下コギ水」。上コギ水はその上方。

工事で地形がすっかり変わっている。
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しかし、この不自然に沢山開けられた壁面の排水管が、
地下水の多い土地である事を教えている。

トンネル上の竹林の脇の水路には、なぎ倒された細竹が
散乱していた。
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裏側の旧道の崖には、太いコンクリートの樋管。
やはり水の量がハンパでなかった事が判る。
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・道路沿いの桜が有名な、多良見町の古川(ふるこ)の
近くには、漕網代(こぎあじろ)という小字がある。

国道とJR線路が通る以前は、急斜面の崖が海まで
続いていたと思われる。
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斜面から水が集中して流れ落ち、海岸にあった漁場を
押し流していたのではないだろうか。

ここにも大きなコンクリートの樋管!判りやす~い。
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流れる水で湿気が多いためか、コケがびっしり。


ネットの地図でも探してみた。
興味がある方は、地図で住所検索してご覧くだはれ。


・和歌山県西牟婁郡白浜町伊古木(いこぎ)
(塩野の表記も)

狭い山間から流れ下る川は、いきなり平地に落ちて
大きく不自然に蛇行する。短い割に川幅が妙に広い。
上流のダムがなかったら水はすぐ溢れそうだ。


・愛知県丹羽郡大口町河北(こぎた)

平野部の田園地帯。大きくS字を描く二本の川の間。
やはり氾濫しやすそうに見える。
明治元年の大雨では甚大な被害があったとの事。


・鹿児島県伊佐市大口小木原(こぎはら)

山間の広い盆地にある田園地帯。盆地全体に曲がりくねった
川が何本も流れているが、特にここは大きな十曽ダムの下。

※ちなみに、伊佐市の市歌は「伊佐はとっても いーさ」


これらは、曲がりくねった川と、背後に山がある所だった。


コギ地名は、探せばまだ出てくる。
実は他にも見つけているのだが、もう書かない。

眠いし、飽きたし、長くなるからだ。


自分的には、コギは水害地名だとほぼ確信しているが、
実際はまるで違うかもしれない。

その時はこっそり記事を削除して、知らん顔をしようと思う!


(またか)

いなちゃり!①田舎道の罠

いなちゃり
07 /06 2017
2009年の春、私は自転車で近所を散歩する事を突然思いつき、
軒下に放置していたMTB風自転車に舗装路用タイヤを履かせ
買いものが出来るようにカゴも取り付けた。


死ぬほどカッコわるい自転車誕生の瞬間だった!
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 うへぇ~~!イジ変なかぁ~!


それから始まった私の自転車趣味も、
早いもので、今年で9年目になる。

いろんなタイプの安い自転車を、自分が使いやすいよう
怪造しては試走し、何度も「だめだこりゃ」を繰り返した。

近所の散歩も、自転車だから発見できる事があった。
うろうろし過ぎて不審者を見る眼で見られもした。

県内外の漁師町を訪ねてまわり、いりこを試食した。
史跡調査にも出かけ、暗いヤブの中をさまよった。

日帰りツーリングにもハマった。溝にもハマった。
険しい山を、歯を食いしばり、自転車を押して登った。


今、うちの破れテント小屋の中には、出番の少なくなった
ボロ自転車が溢れている。

・ランドナータイプで質実剛健だが、重くて輪行もしづらい
 アラヤ フェデラル
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・速くて快適だが、気楽さに欠けるクロス改ツーリング車
 ブリヂストン UC5
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・列車輪行以外は滅多に使わない20インチ折り畳み小径車
 DAHON ボードウォーク
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・バス輪行に飽きて忘れられかけた14インチ折り畳み小径車
 FIAT AL-FDB140
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・捨てられないが、再生する理由もうすい20インチ小径車
 (半分分解されている) マイパラス M-702
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この他に、現在メインで使っている自転車が2台ある。

全部で7台。ボロチカ・セブンと名付けた。(いいから処分せい)


私は別に、自転車がいっぱい欲しかったわけではない。

いろいろ試して、絞り込んでゆくつもりだったのだが、
手放してから「残しときゃよかった~」と思うので
なかなか捨てきれない!

貧乏性というやつだ。しかも本当に貧乏ですし。

どうだ、まいったか!かわいそうなら何かくれ!

クレクレ、クレッ!


(↑心も貧乏)


しかし、自分が一番求める自転車というものについては、
最終的な方向性は、ほぼ決まりつつある。

それは、このクソいなか長崎において、快適かつ快速に
お散歩を楽しめる、究極で至高のデラックスな自転車。

名づけて、いなちゃり!チャリ チャリ チャリ‥(←エコー)


これから、自転車型スーパー田舎散歩兵器
いなちゃりについて、検討したこと、実行したことを
書いていく予定。


いなかはクルマが少ないため、自転車でのっどか~な風景の
中を、気持ちよく走る事ができる。
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しかしその一方、都会のお友だちにはとても理解できないような
スーパーデンジャラスな幾多の田舎トラップが潜んでおり、
常に危険と隣り合わせだ。

まずはそれを確認しよう。


☆田舎道の自転車あるある!

・進行方向と平行に、見えにくい段差があり、ハンドルを
 取られてヨロけ、慌てまくってチビりそうになる。
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・進行方向と平行に、溝ぶたのスリット(長穴)があり、
 細いタイヤだと綺麗にハマって股間を強打する。
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 タイヤーのエイヤーも抜けてしまう。


これはヒドすぎ!
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ランドナー用の太いタイヤがスッポリ!


・国道の下りカーブに細かい砂利が散乱しているので普通に
 走ってもドリフトできる。慌てるとコースアウトもできる。


・舗装路が古くてガタガタなので、のどに手を当てなくても
 宇宙人ごっこが出来る。
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また、軽く転んでも血まみれになれる。


・路面が割れまくっているが、「まだ全然大丈夫じゃん」と
 いう事なのか、誰も気にしていない。
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・さらにヒビ割れから草も生えているが、そのうち自分も、
 「まっいっか」と思い、普通の風景として受け入れている。
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・ただの水たまりだと思って進むと、底は泥沼になっていて
 ズブズブ沈む。おニューの靴が台無し。


・国道の路側帯の排水口が、車道側に大きくはみ出した上、
 道路改修のたびに路面だけ重ねるので、落とし穴状態に
 なっている。とても走れたものではない。


・走っていると、何の前触れもなく急に砂利道になるので
 昭和30年台にタイムスリップしたのかと思う。
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 まさかね~
 と笑って周囲を見ると、藁葺き屋根の家や由美かおるの
 金鳥の看板があり、本当なのか!?と不安になる。
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・車道を走る自転車に慣れていないドライバーが多く、後ろを
 走るクルマが自分を抜けず、大渋滞になっている事がある。
 路側帯を走っているのに!


・市役所や県庁は建て替えて立派になっても、道路の隆起や
 陥没はなかなか直してもらえない。
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・天皇陛下が通らなかった道は何十年後に改修してもらえるか
 全く見当がつかない。


・田舎業者の、技術もやる気も向上心もプライドも無い補修工事で、
 道路は危険でステキな、立体パッチワークになっている。
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・路肩がなぜか外側に傾斜しており、路面の凸部にタイヤが
 当たってよろけると、そのまま道下の田んぼに直行する
 意味不明な構造になっている。
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・歩道が15センチの高さのままイキナリ途切れているため、
 ジャンプするのが自然に上手くなる。


・道に様々な動物のウ◯コが落ちているので、自転車で踏む
 寸前によける遊びをするのだが、(するなよ!)時々失敗する。
 いつの間にか、飛び越える高度な技を会得してしまう。


・郊外の国道が古くてせまいので、歩道を走っていると、
 急に自転車の幅よりもせまくなる。勘弁してほしい。
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・歩道に上がる段差がちょっとだろうと思ったら結構あり、
 上がりきれず自転車で開脚前転してしまう。
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・道が曲がった上にだんだん狭くなり、最後は階段に
 なっているところが、数え切れないほどある。
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・細い竹が道路に何本も落ちていて、踏むと予測不可能な
 方向に転がって滑るので、確実にコケる。最凶の罠。


・夏は、雑草が刈られず車道まではみ出している。クルマが
 後ろから来るので、仕方なく雑草を突っ切って進みながら
 あ"あ"も"う~~!と言うと、が口の中に入る。


・道路の下の土が雨で流され、空中に浮いた厚さ10センチ
 コンクリート板の上を走っていることがある。
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こわっ!


・日が暮れて自転車で山を下っていると、横からイノシシ
突進して来るので間一髪でよける必要がある。(怖かった)


・必死で峠を登り爽快に下った所で、頂上に忘れ物した事に
気付き、「あ」と言う時の顔のまま、固まる。


・ブレーキをかけると、タイヤが水では無く、枯れ葉や苔で滑る。


・あまりの激坂の連続に、自転車の白人カップルの女の人が
ブチキれ、意味の解らない事をわめく。(それは英語や!)


・山へ行くと、川がさり気なく道路を横切っている事がある。

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・山道にはよくエロ本が落ちているので、気になって
運転に集中できない。


このような例は、枚挙にいとまがない。

現在の自転車散歩の一番の問題は、自転車が車道を安全に走る
事が難しい構造なのに、決まりだから守れと無理を言っている点。

田舎の場合、改善する気も予算も無く、自転車ブームが去るのを
待っているのだろうと思う。

近頃はクルマを運転する老人にはね飛ばされる事故も多いので、
そっちの方も警戒する必要がある。

結局は自分の判断で、自分も周りも安全を確保できる走り方
考えていくしかない。


次回(いつだろう?)は、いなかで快適に安全に走れる自転車とは
どんなものか、具体的に見ていくばい!


食べにくいお菓子をもらう

日々の事
07 /05 2017
ある日会社で、誰かの鎌倉みやげですと、
今までで一番食べにくいお菓子をもらった。


鎌倉大仏まんじゅう!
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うげげぇ~~っ!

こ、これはまるで、仏教徒に対する踏み絵ではないか。

誰がこんなものを企画して売っているのか。
日本人ではあるまい。
パプアニューギニア人だろうか。

ああ、食ったらバチがあたりそうだ。

でも美味そう!

いただき‥

いやいや!やっぱし食いにくいわ!

う~ん、どうしたものか。


私は、まんじうを裏返して眼をカッと見開き、
久々のメヂカラフルパワーで凝視した。

そして、テレビに出てくるパンチパーマの
大阪のおばちゃんの後ろ姿に見えた瞬間、
まんじゅうのスキをつき、恵方を向いて
かぶりついた!!


ごちそうさま。
ホース・ウィン!


Ramblingbird

長崎南部の自転車散歩やどうでもいい出来事を、小学生ギャグを交えて書き散らします。お下劣な表現を含みますのでご注意下さい。