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さつまいもの生育状況報告

庭ノ畑ニ居リマス
05 /20 2024

 うちは毎年、庭の小さな畑で夏野菜を作っている。

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 今年からは、義実家の庭の畑も使えることになった。


 場所は近くなのだが、仕事が忙しくなると小まめに管理できないため、あまり手のかからないさつまいもを植えることにした。


 さつまいもは以前、知人の畑を借りて一度だけ作ったことがある。束ねて売っている苗を、斜めに寝かせ、茎の部分を土に埋めればいいはずだ。


 畑の土はちょっと粘土質だったので、腐葉土を混ぜて水はけを改善。クワがなかったので、スコップでゴイゴイ掘ったくったが、思ったようには耕せなかった。


 ゴールデンウィーク前にホームセンターで紅あずまの苗を買い、植え付けた。


 紅あずまを選んだのは、北あかりや紅はるかより100円安かったからだ。

 ちくしょう!いつか金持ちになってやる!


 でも、今から秋の収穫が楽しみ!たくさん採れて存分に食ったら、部屋には硫化水素を含む高濃度のが充満することだろう。ウ〜ン、まぜるな危険!

 (いい歳こいてまだそんな事を・・)



 数日後、苗の様子を見に行った。


アーーーッ!アアアーッ!!

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 葉っぱが、しょっぼぉ〜ん、へにゃへにゃあぁ〜んと、しおれて変色し、一部は傷んだもやしのように細くなってちぎれ、その先は消滅していた。

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 いかりや長介が出てきて「だめだこりゃ」と言った。 (気がした)


 耕し方が足りなかったのだろうか。腐葉土をケチったからだろうか。それとも水が足りなかったのか、肥料を全くやらなかったからか。(少しはやれよ)


 根が伸びさえすれば、葉っぱもそのうち出るはずだが、その前に部隊が全滅する恐れもある。これは攻めて行くしかない!


 まず畑の前に魔法陣を描いて、復活の呪文を唱えようと思ったが、よく考えたら自分は魔法を使えない!(アホウですからね)


 呪文の代わりに般若心経を唱えるか。いやダメだ、かえって安らかに成仏してしまう。


 そうか!一旦、苗を掘り返してホームセンターに持って行き、一か八か「最初っから枯れとったですもんね」と言い張ってみるという手も!

 (いや、それは人としてどうかな)


 

 仕方がないので、水をやるだけやって運を天にまかせることにした。

 (けっきょく放置かい!)



 その後、何とか根付いたらしく、新しい葉っぱがいっぱい出てきた。

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まずはひと安心!


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最近食べたうまかモン レモステバ

肥前国フード記
05 /17 2024

 近頃は、食べ物屋さんもSNSで情報を発信するのが当たり前のようで、ホームページという形態は少なくなっている。


 やはり、わしらの時代は終わったということじゃ。


 SNSでも、リネというのは家族との連絡に使っているが、かけQツイーターとかインダスグラムとかはよく知らないし自分は登録もしてないので、お店の情報は5秒くらいしか見られない。


 この散歩記も、もはや人様の役に立つような情報を書くことも無く、老人の独り言ブログになってしまっているし、本人にもよく存在を忘れられている。


 1年遅れくらいの古い情報になるかもしれないが、たまには食べものの話でもしてみよう。



 佐世保バーガーは、わざわざ佐世保へ行かずとも、大村空港に行けばログキットの店舗がある。しかし、自分は長崎和牛の販売やレストランもやっている「あいかわ」のハンバーガーが、マズイくらいウマイと思っている。(その表現はマズイだろ)


 以前は、佐世保バーガーのランキングではそこそこの順位だったが、最近たまたま目にしたら、かなり上位になっていた。

 ふっふっふ、やはり皆、このウマさを知ってしまったようだね明智くん、と思ったものだが、バーガーの写真を見てしまい、条件反射で食いたくて食いたくて辛抱できなくなった。(実験室のイヌか)


 ここの「長崎和牛バーガー」というのを、実はまだ食べたことがない。値段は1500円以上したはずだ。

 贅沢をすると、バチがあたってドーンと音が鳴るかもしれないので我慢していたが、もうすぐ死ぬかもしれないし、冥土のみやげに食べに行くことにした。


 今年のゴールデンウィークは、思い切りスプリットの休みだったが、家内と新大村駅前のゆめマートと無印良品へ行ってみるついでに、ちょっとあいかわまで足を伸ばすことにした。


 無論、貧乏人間なので下道を走り、13時にはあいかわに着く予定だったが、やはり連休なので11分遅れた。


 久しぶりに行ったら、思いっきり雰囲気が違う。バーガーと肉屋の建物がリニューアルされ巨大化していた。

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 調べたら、1年前の情報どころか、なーんと5年も前のことだった!

(や、役に立たねえ~)

 そんな久しぶりとは思わなかった。これもみな、うんコロナのせいだ。


 連休の駐車場はいっぱいで停めるところがなく、とりあえずクルマはジャマにならない遠いところに置いて店に向かった。


 以前見た長崎和牛バーガーは、2200円になっていた!飛び出しかけた目ん玉を押し込みながら、自動券売機で、ふたり共1500円の長崎和牛レモンステーキバーガーを注文。 

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 (あいかわHPより 2024-5現在)

 店内モニターに注文待ち順のチケット番号が表示され、20番目くらいだった。すっかりハイテクになっている。以前はカウンターだけだったが、テーブル席もたくさん並んでいる。効率よく販売するため、ハンバーガーコーナーの飲み物は、自動販売機オンリー。


 腹が減って、ポン、ポン、ポンと遠ざかりそうだったので、直売所の横で売っている揚げたてコロッケで飢えをしのいだ。

 懐かしいけど全然ショボくない、さすが肉屋のコロッケ!これが近所にあったら体重は10kg増えていただろう。


 昼ごはんのあと買い物に行くので、ハンバーガーはテイクアウトした。家内は、中にあるパン屋の、いちごのスムージーとやらを買っていた。


 佐世保名物のレモンステーキは、最初、珍しいだけの台無しメニューだろうと思っていたが、肉の旨味とレモンの爽やかさが妙にマッチして、あごの上下運動がもう止まらない!


 最初にレモン汁をステーキにこぼしてしまった人、グッジョブ!(決めつけるな)


 もちろんレモンステーキバーガーも、ベリベリウマシャス!薄切りの長崎和牛ビーフは肉の旨味が輸入品とは月とスッポンポンで、ハンバーグの食感とも合い、年寄りには量も十分だ。


 以前から肉の販売コーナーにはいろんな加工品なども売っていたが、おみやげに買った手作りポテトサラダは、たまねぎとベーコンが効いてて絶品。近所に売っていたらしょっちゅう買いに行くだろう。冷蔵品なので夏場はクーラーBOXが必要だ。


 以前は、ここでハンバーガー食べて加工品を買うためだけに、諫早から自転車で往復していたものだが、最近は自転車にもあまり乗っていない。


 来月は自転車で行こうかなと思う。(思うだけだろうが)



 食べ物の記事でひとつ問題なのは、自分には、うまそうな食べ物の写真を撮る技術も才能もないことだ。

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うーん、残念なり!



地名散歩 矢上(やがみ) 長崎市

長崎地名的散歩
05 /13 2024

 長崎市矢上町は、長崎の市街地から日見の峠を越え、八郎川沿いの谷間を北東側へ進んだところ。


 江戸時代には長崎街道の「矢上宿」があり、宿場町として隣の日見宿と共に賑わったそうだ。長崎遊学の徒や幕末の志士、そして異国人や異星人たちが腰を下ろして茶を飲み、まんじゅうを食っていたのだろう。

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 近年、矢上町を含む東長崎地区は、市街地へ通勤する人達のベッドタウンとして発展してきた。 

 我々が小学生だった昭和50年頃は、矢上は倉庫や空き地が目立つちょっと寂しい郊外のイメージだった。それが今ではあちこちに住宅地が広がり、高層マンションや大型店舗も建ち並び、便利で住みよい街になっている。

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 (異星人ねぇ~) ←時間差ツッコミ


 2001年には日見バイパスが開通し、長崎市街へのアクセスも格段によくなった。自転車での峠越えもずいぶん楽になり、もう登りの激坂で、うわあ゙あ゙あ゙~ん!ママあ゙ぁ゙〜!と号泣することもない。(幼児か!)


 

 矢上という地名の由来については、郷土史などに多くの説が書かれている。


1. 昔、狩りの際に矢の神に祈ったことから。


2. 昔この地で、夜な夜な光る不思議な宝剣が発見され、矢の神として祀られたから。


3. 鎮西八郎(ちんぜいはちろう)という武将が八郎橋から放った矢が、800m飛んで大楠の幹に刺さった伝説から。


4. 境界の地には「矢」のつく地名がつけられる例が多かったから。


5. ヤは田んぼの湿地で、その上の方にある集落だから。


6. 矢羽根のように先が細くなった谷の地形から。


 いろんな説があるが、自分としては納得できるものはなかった。


 地名の大半は、地形や土地の状況を説明するものであり、意味がわかれば、なるほどそうかと納得できる。

 もっともらしく聞こえても、どこにでも当てはまるような漠然とした説は正解とは思えない。



◎矢について。


 地名の「ヤ」は、多くは湿地や谷を指すが、「矢」と書く場合は、勢いよく流れる水を矢に例えたと思われるものが多い。


・矢櫃(やびつ):矢を入れる筒のように、筒状になった谷間の斜面。大雨が降ると谷全体が川のようになる。矢房(やぶさ)や矢筒(やづつ)も同様で、これらは小字地名として長崎県でもあちこちに見られる。


・矢矧・矢作(やはぎ):「矢矧」という矢を作る職業の人が住んだ所と言われるが、そういう記録や伝承が無ければ、大水で田畑や草木が引きはがされる土地とも考えられる。


・矢筈(やはず):矢筈とは、矢の尾をV字に切り込んで弓の弦を掛ける部分。先端が二つに分かれた形の山の名につけられる事が多いが、川の合流点などにも見られる。


 矢上地区の田中町の山にある「矢筈」は、中尾川の源流近く。ふたつの川が合流する谷はV字形に深く刻まれている。さらにその下でも2回合流を繰り返す。

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・柳(やなぎ)という地名の土地は、水の通り道である事が多い。ヤナギのナギは「薙ぎ」で、矢のような大水で草木や田畑が薙ぎ払われる土地だとも考えられる。

 「矢薙」と書く地名はネット検索では見つからなかったが、人名にはあるので、そう書く地名も存在していたと思う。


 長崎市柳田町は、傾斜地の下方の谷間。大雨が降ると、水が背後の山から集まって斜面を勢いよく流れ下り、国道も川のようになる。水が彫り込んだ谷の地形だろう。

 土井首小学校前の小川が古くは「矢の井」と呼ばれた事から柳田になったと言う説もある。



◎カミとは何か。


 ヤは矢で水の流れだとしても、「カミ」とは何だろう。


 地名のカミは「上の方」の他、「噛み」で、水や土砂が土地を噛んで崩れる所、あるいは噛まれたような侵食地を指す地名用語とも考えられる。


 長崎市立神(たてがみ)町

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 見ての通りの、山と谷の侵食地形。「タテ」は高い所に平地がある所や、屹立した地形を言う。



 つまり、矢上(やがみ)という地名は、「矢のような水が土地を噛む」という意味の、河川氾濫による浸食地名ではないかと自分は考える。


 そう思うのは、昭和57年の長崎大水害で、矢上が大きな被害を受けたという事もあるが、八郎川が氾濫しやすい事は、周辺の地形からも推測できる。


 矢上を含む東長崎地区は、周囲を山に囲まれた細長い谷間の低地であり、二級河川の八郎川が蛇行しながら流れている。

 川の延長は9kmほど。途中、いくつもの支流が急斜面の山から流れ下り、合流している。

 このような地形の川は、大雨が続くと急激に水量が増える。

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 ※赤い線の範囲に降った雨は、すべて八郎橋付近を通る。

 

 しかしこれだけで「矢上は氾濫地名」と言っても、単なる老いぼれG3の妄想と失笑され、アメリカ人の若者にクルマの窓からナマ尻を見せられるのがオチだろう。

(そういう昔の映画あったけど‥)


さらに根拠が必要だ。

 

 「ヤガミ・ヤカミ」という地名は、全国にけっこうある。それらの土地状況を確認しよう。


・徳島県板野郡藍住町矢上(やがみ)

 吉野川下流の中洲で、周辺地域を含め、何度も氾濫が起きている。

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・神奈川県川崎市幸区矢上(やがみ)

 矢上川が直角に曲り、二ヶ領用水の支流と落ち合う外側のところ。河川改修前はたびたび氾濫が起きていた。

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・島根県邑智郡邑南町矢上(やかみ)

 周辺に川の支流が多数流れ込んでおり、最近も氾濫が起きた。

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・鳥取県鳥取市河原町曳田(ひけた) 八上(やかみ)

 2本の川が合流する所。古代地名語源辞典によると、ヒケタは「低処」で低地を表すと言われている。たびたび氾濫が起きている。

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・兵庫県篠山市八上(やかみ)

 昔、この地を賜った鳥取出身の波多野氏が故郷の地名をつけたという説もあるが、ここは 篠山川のそばで、支流2本が直角に流れ込む所。昔は大雨のたびに氾濫していた。

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・長崎県大村市福重町 ※旧矢上(やがみ)村

 この周辺は、昔は日照りが続くと作物は枯れ、大雨が続くと背後の野岳の斜面から水が押し寄せて畑が流されていた。 

 野岳に大きな溜め池が出来てからも、池が決壊すると水路から水があふれ、矢上地区の土地は水浸しになっていたそうだ。

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◎柳田國男著「地名の研究」に挙げられた矢神(ヤガミ)地名


・羽後平賀郡沼館村大字矢神

 現在の秋田県横手市雄物川町矢神(やがみ)

 雄物川のそばで流曲部の外側。 昭和22年からたびたび氾濫の記録がある。


・丹波氷上郡吉見村大字上田字矢神(やがみ)

 現在の丹波市市島町上田(かみだ) 周辺に「吉見」の名称が残る。

 矢神の名は見られないが、この辺りで間違いないだろう。

竹田川と鴨庄川の合流地点で、洪水が多いところ。水位観測所がある。


・播磨多可郡津万村大字寺内字矢神(やがみ)

 現在の兵庫県西脇市寺内付近

矢神という地名は消滅したようだが、周辺一帯は加古川のそばで、地形的にも洪水が起こりやすい土地だそうだ。


・石見那珂郡下松山村大字八神(やかみ)

 現在の島根県江津市松川町八神

江ノ川が削った深いV字谷の流曲部にある土地。洪水で氾濫を繰り返し、2~300mある切り立った周囲の山は土砂崩れも起きる。


 なんと、今回調べたすべてのヤガミが、川のそばの氾濫原だった。


 由来の真相は別にしても「ヤガミ」が河川氾濫に関する地名である可能性は極めて高いだろう。



 調べてみると、やはり長崎市矢上町の八郎川でも、昔から大雨による水害が繰り返し起きている。

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1828年(文政2年)8月2日 暴風雨で大きな被害を受けた。

1867年(慶応3年)5月13日の大水害で番所橋が半壊。

1874年(明治7年)7月11日の大洪水で八郎橋が破壊され、架け替えられた。

1927年(昭和2年)大洪水。

 そして、1982年(昭和57年)7月の長崎大水害。矢上地区は特に大きな被害があった。

 残っている記録以前も、おおむねこのペースで氾濫が起きていたのだろう。


 現在は大幅な河川改修とダム工事が行われ、危険はかなり減少しているものと思われる。しかし、自然災害はしばしば想定以上の規模になることがあるため、万全の備えが必要だ。 

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 今回はここまで。


 しかし、矢上に関しては、地名に関する事を調べるうちに、いろいろと謎な点が出てきた。


・矢上で神として祀られた鎮西八郎について

・矢上神社の祭神 矢上大王権現(スサノオノミコト)について

・地名伝説の矢の神について

・矢上は元は八上だったのか

 などなど


 まとまったら記事にする予定なので、詐欺だと思って気長に待っていてください。




地名散歩 田の浦(たのうら) 長崎県各地

長崎地名的散歩
05 /11 2024

 「 田の浦」という地名は全国にあり、長崎県内でもあちこちに見られる。

 

 狭い範囲の小字地名もあれば、そこそこ広い町名になっている場合もある。浦なので、大抵は海岸近くにある。

 

 しかし、海のそばに田んぼがある訳でもなく、田んぼに適した地形でもない例が多いため、何か別の意味があるのだろうと思っていた。


 たとえば、「田」は、実は漢字ではなく「障子を描いた絵」で、しょうじの浦かもしれないし、田の浦は「キャノーラ」や「カローラ」の聞き間違いかもしれない。(はいはい、そうかもしれませんねえぇ~)



 田の浦の地名由来としては、「田の」は棚(タナ)が変化したもので「段丘のある浦」という説がある。それなら「棚浦」という地名も残ってそうだが、検索しても見つからない。

 地名があれば、たいてい人名にもなるはずだが、それも見当たらない。地形的にも段丘とは思えないところがほとんどだ。 


 それに、全国のタナウラがすべて自然にタノウラに変化したとは思えず、組織的に変えられる理由も浮かばない。


  

◎田ノ浦の地形


 「田の浦」の地形をGoogleマップなどで調べると、ほぼ例外無く、「両側を山や崖に挟まれた浦」であることが判る。


・時津町子々川郷 田ノ浦

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    Googleマップより


五島市 田ノ浦町

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    Googleマップより


平戸市大久保町 田ノ浦
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    Googleマップより

 こういう地形状況は、地名用語で「ト(門)」と表現される。


 ト、言うことは、田の浦は元々「トの浦」だったのではないか?


 そう思うのは、「外(ト)の浦」や「殿(トノ)の浦」という地名の土地も、「両側を山や崖に挟まれた浦」であり、地形の状況が同じだからだ。


・長崎県松浦市 殿ノ浦

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    Googleマップより


・佐賀県唐津市呼子町 殿ノ浦

・福岡県飯塚市川島 殿浦(殿ヶ浦)

・宮崎県日南市南郷町 外浦(トノウラ)港

・島根県浜田市 外(ト)ノ浦

・三重県熊野市 殿浦(トノウラ)

・広島県尾道市 因島外浦(インノシマトノウラ)町


 「外」をトと読ませる例が多いので、何でだろう?と、両手を交差させ、変な顔をして踊りながらGoo辞書で調べたら、「外」には、『仕切り等によって囲まれていない、広い方の部分。また、そちらに向いた側。』という意味があった。


 山に挟まれた港は、波や風を除けられる点で都合が良く、海に面した側は当然開けているので、説明としては間違ってはいない。しかし、それが由来とは思えない。


 もしかしたら、古代の海洋民の多くは、使用言語の違いで「門(ト)」を「タ」と発音していたのではないかとも思うが、証明するのは難しい。


 長崎では、田ノ浦という地名の分布に偏りがあり、島原半島や有明海側には見つからない。これも何か意味があるように思える。



 「田野」という地名もけっこうある。地形を見ると、田の浦とは違って台地の上や高原に川が流れ、田んぼが広がるような土地が多い。これはたぶん、見た通り「田が広がる野」という意味なのだろう。


・福岡県宗像市 田野

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    Googleマップより


・宮崎県宮崎市 田野町

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    Googleマップより

・大分県玖珠郡九重町 田野
・高知県安芸郡 田野町


◎長崎県各地にある「田の浦」の地形を確認。


・長崎市田中町(矢上地区) 田之浦

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    Googleマップより


 中尾ダムの下辺りで、やはり山に挟まれた川沿いの地域。左右の幅はけっこう広い。

 ここは川沿いの平地であり、昭和初期には実際に田んぼが広がっていた。

単に「田のある浦」とも考えられそうだが、奥の方までずっと田が続いているのに「浦」である説明ができない。 


 ここは現在、田之浦と中尾を合体させて「田中町」と言う、どうでもいい加減なテキトー地名になっている。

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 かの伊能忠敬が作成した古地図には、田の浦地区から見て八郎川の対岸、蠣道(かきどう)町の漁港付近に「田の浦」と書いてある。

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    Googleマップより


 単なる伊ノッチの勘違いかもしれないが、ここも両側を崖に挟まれており、充分「タノウラ」地形だ。昔はこの辺り全体が「田の浦」と呼ばれていたのかもしれない。


・諫早市多良見町 (伊木力)船津地区 田の浦

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 みかん畑が広がる急傾斜地の小さな入江。両側に張り出した岬に挟まれており、タノウラの地形条件に合っている。

 海岸に平坦な所はほとんど無いが、一応小川も流れているので、遠い昔には人の暮らしがあったのかもしれない。

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    Googleマップより

・長崎市香焼町 田ノ浦

 左側の平地部分は埋立地で、田の浦は以前は海に面していた。

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    Googleマップより


・佐世保市田の浦町

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    Googleマップより


 ナフコとコーナンがある国道の左側は、昔は海だった

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     国土地理院 空中写真サービスより


 ここも、以前は谷に沿って棚田があったようだ。小川も流れている。「田んぼの浦」だったのかもしれないが、おそらく田は偶然だろう。



◎なぜトノウラがタノウラになったのか。


 この「元はトノウラ」説が、万が一、金田一、座頭市、奇跡的に合っていたとしても、なぜほとんどの「トノ浦」が「タノ浦」になったのかを考える必要がある。


 「トノ」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、顔を白く塗った「バカ殿のトノ」だろう。(それが真っ先かよ)


 「殿」という言葉は、時代によって誰の事を指すのかが変わったが、武士の世になってからは、主君のことを殿・お殿様・バカ殿様と呼ぶようになった。(呼べねえって)


 なので、田舎の小さな浦、見栄えのしない浦を「トノ浦」「トノの浦」と呼ぶのは「ああもったいのうござる」という事になり、語感が近い「田の浦」などに統一させられたという事があったのではなかろうか。


 武家社会の「忖度(そんたく)地名」ということだ。


 現在もトノ浦と呼ばれる所は、実際にお殿様が利用した立派な港か、あるいは辺境過ぎて役人の目が届かなかった寂しい港だったのかもしれない。




植物地名「カバ」樺島・椛ノ木 長崎市

長崎地名的散歩
05 /09 2024

 植物の名がつく地名は、その植物が多く生育していたからと言うのが一般的な認識であり、郷土史などにも大抵そう書かれている。


 しかし、自分や、テポロポ族のロペローペ、ネコヒトデのモモッピたちは、そう思っていない。(どんな世界にいるんだよ)


 植物地名は、その植物の名に含まれる「動詞」「形容詞」「植物の特徴」が、土地の状況を表していると考えられる。


榎(エノキ)の場合は、「壊・退き」で崩壊崖。

梅(ウメ)は、埋めた・埋もれた土地。

須田ノ木(スダノキ)は、スダジイの表皮のように凸凹して崩れやすい土地。

などなど。


 自分は、地名の意味について、土地の状況を確認して自分なりに納得した上で考えを述べている。ただ、間違っていても金は無いので、慰謝料を請求しようとしても無駄ですぜ!



 長崎市野母崎町の南端に、釣り客で賑わう「樺島(かばしま)」がある。

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 何で「カバ島」なのかといろいろ考えたが、大勢のバカが集まって逆立ちしていた訳でもなさそうだし、カバに似たおばちゃんの一族が住んでいたのでもないようだ。

 中学生の頃は、同級生に「樺島くん」がいて、カバぴょんと呼んでいたが、たぶんそれも関係ないと思う。(関係あるかもと 思うな!)


 

 以前「伊王島(いおうじま)」の回では、島の周囲にものすごい断崖が続くことから、元々は「巌(いわお)島」?と考えたが、樺島の周囲もけっこう迫力のある岩の崖だ。 

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     googleマップより

 植物のカバについて調べたところ、樺の木は、成長に伴って表皮が剥がれ落ちる特徴があることが判った。確かにシラカバ林はそんな感じだ。


 Googleの3Dマップで樺島の海岸を見ると、岩壁から落ちた多数の岩が転がっている。


 つまり、地名のカバは「樺の木のように表面が剥落する崖」を表しているのではないか。


 そう思い、樺島以外の、カバ地名の土地状況を確認した。


・五島市 椛島

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     googleマップより

 島の周囲には、草も生えない岩の断崖が多い。採石場も大きな岩がたくさん露出している。


・長崎市鶴の尾町 小字 椛ノ木

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     googleマップより

 鶴の尾団地の西側の急崖。崩落防止のコンクリートで固めてあるが、上は住宅地なので、ゴッソリ崩れ落ちるような地質ではないらしい。


・熊本県天草市御所浦町牧島 椛の木

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     googleマップより

 崖に囲まれた漁港。狭い集落の周りも急崖が多いが、崩落防止策は自然の凹凸が見える簡易的なコンクリート舗装ばかり。


・ 大分県佐伯市直川大字仁田原 椛ヶ原(かばがはる)

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     googleマップより

 崖に囲まれた谷間を流れる川沿いの集落。いかにも、崩壊はしないけど表面は崩れますよという感じの崖が多い。

  


 やはり崖そのものが崩れるのでは無く、表面の岩が剥がれ落ちる土地のように見える。

 

 実際どうなのかは、もっとよく調べる必要があるが、ちょっと偶然とは思えない。でも、たまたま合っていただけかも知れない。(自信ないんかーい)



 長崎市の中心部、JR長崎駅前の樺島(かばしま)町は、昔、樺島の人達がここに移住したのが町名の由来だそうだ。

  

 移住して来たのが、カバに似たおばちゃんの一族かどうかは分からない。



地名散歩 姪浜(めいのはま)・博多(はかた) 福岡市

長崎地名的散歩
05 /06 2024

 いきなり長崎から遠い所の話で申し訳ないとはぜんぜん思ってないが、福岡市西区に、姪浜(めいのはま)という所がある。

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  Googleマップより


 周辺の海岸は積極的に埋め立てられ、住宅や商業施設、公共施設などが建ち並び、公園やヨットハーバーなどもあり、休日も賑わっている。

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 都会はさすがに開発の規模もスピードも違う。長崎も、せめて道路の穴くらいはちゃんとふさいで欲しいものだ。


 さて「めいのはま」というのも、なかなかのギガント・ヘンダストリアな地名なので、以前からどういう意味かと気になっていた。(無理に面白く書こうとせんでいいんだぞ)

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  小戸公園の砂浜付近

 地名の由来としては、九州の海岸によくある神功皇后伝説によるものが伝えられる。

 三韓征伐の帰途、神功皇后がこの浜に上陸した際、女性用の下着である袙(あこめ)が水に濡れたので、それを干して乾かした事から「あこめの浜」となり、めいの浜に変化したのだそうだ。

 なんとなくエッチな感じの話で嫌いではないのだが、もちろんこれは伝説だ。

 「ハッ!下着を干したという事は、浜で脱いだということか。げへへへ‥」(想像するな!)


 これ以外の由来は見つからなかったのだが、きのう別件で姪浜の地図に0.5m単位の標高を表示させていたら、急に地名の意味を思いついた。

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  国道地理院 自分で作るデジタル標高地形図より


 思いついただけで何の検証もしてないが、取りあえず書く。

 歳は取りたくないもので、あと回しにしたら忘れるからだ。どうだ、恐れ入ったか!


 標高図を元に、現在の地図に、推定される昔の海岸線を追加したら、何とも複雑な入り江があらわれた。

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  Googleマップより

 複数の砂州が伸びて陸繋島(トンボロ)になり、入江の出口をふさぐ寸前。ほぼラグーンだ。

 「海」の部分は川が運んだ土砂が堆積して、次第に陸化していったので、実際はこんな単純な地形ではなかっただろう。


 出口を探して迷う水。


 姪浜(めいのはま)は、元々は「迷(めい)の浜」ではなかったか。


 古い日本語だと「迷いの浜」が適していそうだが、ここには、昔から臨済宗(禅宗)の興徳寺がある。「迷惑」なども仏教語であり、迷の浜と言った可能性はあると思う。


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  元寇防塁 生(いき)の松原付近

 こういう、ほぼほぼ潟湖(せきこ・ラグーン)になったような地形は、すぐ近くにもあった。


 それは、博多(はかた)。

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  博多古図(南北を逆に表示)

 福岡市の海岸部は、ざっくり言うと、砂州が堤防のように伸び、その内側の砂丘に土砂が堆積して陸地になり、さらに人の手で埋め立てられた。
 何か間違ってたらごめんなさいなのだ。(うわ、このおっさんキモ!)

 博多の地名の由来はいろいろあるが、この地形を見ると「鳥の羽(はね)のように飛び出した砂州に囲まれた潟(かた)」ではないかという気もする。※潟は入江・湾の意味がある。


 もちろんこれも、単なる思いつきなのだが。




地名散歩 長々(ちょうちょう) 諫早市小長井町 蝶ヶ崎 長崎市

長崎地名的散歩
05 /02 2024

 諫早市小長井町 井崎地区の山の中に、「長々(ちょうちょう)」という、チョーチョーめずらしい地名がある。

(いらんこと言わんでいい!)


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  国土地理院地図より

 

諫早から佐賀城下へ向かう竹崎街道の山越えルートの途中で、道の辻にはコンクリートの土台に固定された「長々の道祖神」が祀られている。

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 地名とは関係ないが、道祖神なので、石碑全体の形が「陽」、左下の部分が「陰」を表しているのだと思う。

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うーん、日本の信仰は奥が深いなあ。


 「ちょうちょう」の意味だが、何かが長々(ながなが)と続いている地形というわけではなく、丁々発止(ちょうちょうはっし)のチャンバラ劇とかの繋がりも見えない。


 昆虫の「蝶」(学名:Rhopalocera) に拠るものとも思えず、小長井町長の自宅でもなく、ミヤコ蝶々や蝶々夫人とも関係なさそうだ。


 蝶々夫人と言えば、有名な美しいオペラの楽曲があるが、長崎の人間はそれを聞くと「みろくやの皿うどん」を思い出して感動を台無しにされてしまう。みろくやを訴えて慰謝料を請求するにはどうすればいいのだろう。


(もう気が済んだか?)「あ、はい」


 「ちょうちょう」をGoo辞書で調べたら、「迢迢(ちょうちょう)」という言葉が見つかった。遥かに遠いさま、他より高いさま、という意味があり、「迢迢としてそびえ立つ峰」といった使い方をするそうだ。へぇ〜


 小字の長々の土地は、山の傾斜に対し不自然な向きで高く突き出しており、ちょっと方向感覚が狂いそうになる。

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   googleマップより


 つまりここは、昔のインテリ坊主とかが知識をひけらかしたくて「他より高い」という意味で、「ちょうちょう」と名付けたのではないだろうか。



 ところで、長崎市手熊町と式見町の間の海岸は「蝶ヶ崎(ちょうがさき)」と呼ばれている。

 「振り向きニャンコ岩(仮称)」があるところだ。

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 切り立った高い急崖が続いており、ここも「迢迢(ちょうちょう)」の意味から「蝶ヶ崎」になったのかもしれない。

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 チョーチョーと言えば、やはりモー娘。の「恋愛レボリューション21」に決まっているが、あれからもう24年が経っているとはなぁ~。歳をとると時間が進むのが早いですのう。

 



Ramblingbird

長崎南部の自転車散歩やどうでもいい出来事を、小学生ギャグを交えて書き散らします。お下劣な表現を含みますのでご注意下さい。