諫早干拓地を自転車で通り抜ける方法
サるくリング~自転車散歩自転車で、諫早の市街地から島原半島の北目の方へ向かうには、やはり国道57号線が一番早いのだが、小野の先から森山周辺は、片側1車線で路肩がほぼ無い所を大量のクルマがバンバンすっ飛ばして来るので、五百円くれても走りたくない。
ほぼ人がいない歩道を走る事も可能だが、段差や凹凸が多くてムダに疲れる。歩行者を避けるために車道と歩道を出入りするのも危ないし、クルマもなかなか途切れない。歩道の多くは片側にしかないので、逆走になる方向では車道へは出られない。
向こう側へ渡ろうとしてもクルマが多くてなかなか渡れないし、横断歩道も少ない。
非常に面倒、小手、大外刈り一本!(衝動的に書いてるだけで特に意味はないようです)
10年前から同じ事を言っているような気もするが、要するに、昭和の田舎の道路は自転車が走ることは1ミクロンも考えられていないという事だ。
裏道も少なく、あっても途切れ途切れだし、大抵は田んぼと集落を大きく迂回して国道に戻るだけなので、結局あまり進んでおらず、ムダが多い。
新しい自動車専用道が完成すれば、少しは状況も変わるかもしれないが、あまり期待はできないだろう。
自分はと言うと、もっぱら「諫早干拓地」を通っている。
クルマも少なく、スパーンと開けた景色もよいし、稲の成長や、畦に咲く花、渡り鳥たちにも季節の移ろいが感じられ、スーパージャイアントおすすめコースだ。
しかし、干拓地の道路は、基本的に埋め立てのたびに追加されたあぜ道であり、一般車両の通行に便利な構造ではない。
適当に進むと、ものすごく遠回りになったり、違う方向へ曲がって行ったり、長い直線の先で水路に分断され、400mくらい泣きながら戻ったり、暗くなると明かりが無いので、水路に突っ込みそうになったり。実際に突っ込んだり。
似たような所が多くて道を間違いやすく、毎回、まったく同じコースを走るのはなかなか難しい。
だだっ広いのに思うように進めない、謎の巨大迷路のようだ。
まあ、便利すぎると多くの車両に抜け道にされるので、地元の営農者も迷惑だろう。
だがしかし、国道がウンコである以上、こちらもリスクを避けて安全な道を走る権利があるはずだ。
せっかく自転車で走りやすい道なので、どげんかして最短コースで走れんものかとあれこれ考え、ひとつの方法に辿り着いた。
諫早の市街地から島原半島方面へ向かう際は、東に見える雲仙岳を目標にするのは言うまでもない。
干拓地を通る場合は、そのほかに目印にすべきものがある。小野島町と森山町にひとつずつある、巨大なカントリーエレベーター(穀物の貯蔵庫)だ。
遠くからもよく見えるので、これを目標にすれば効率よく干拓地を抜けることが出来る。
仲沖町のヤマダ電機やまるたかの辺りから、住宅地化が徐々に進む田んぼの真ん中を進み、新半造橋を渡る。すると前方に干拓の里公園の木立ちが見える。
その奥に、小野島町のカントリーエレベーターが見えているので、まずはそこに向う。
広めの車道をそのまま走れば自然に着くが、クルマを避けたいなら、新半造橋を渡ってすぐ左に曲がり、堤防道路を走って干拓の里正面に出る事ができる。
干拓の里の敷地を過ぎてすぐ右に曲がり、工場の裏みたいな所を抜けたら広い道に出る。そこから右折して少しだけ進み、イセキとクボタの間を左折して斜めの道を進むのがクルマも少なくてよい。距離はほとんど変わらない。
カントリーエレベーターの脇に出たら、雲仙岳方面に進む。
すると今度は、森山町のカントリーエレベーターが遠くに見えてくるので、それを目指して進む。
その少し左手には、建物がクリーム色で扉が青色の、大きな水門がある。
これは二反田川(にたんだがわ)に設置された「万灯樋門(まんとうひもん)」。
「まんとうヒヒえもん」とかでは無い。(いや誰もそんなことは‥)
コースはここを通る。
樋門と森山のカントリーエレベーターに近づいてきたら、必ず「樋門の左側」から回り込む。
二反田川は途中に橋が無いので、右だと国道までいってしまう。
右カーブで三叉路になっている所を、まっすぐ細い道に入る。
突き当りの三叉路を左折。カントリーエレベーターが近づく。
ここは、過去に田んぼへ勢いよくジャンプした車両がいたように思える。
左に行くと古い堤防に着くので、上って堤防沿いに進む。正面には雲仙岳。
背後には多良岳。
埋め立てによる地盤沈下でコンクリート舗装が割れているのでハマらないよう気をつける。
※堤防の荒れた道を走りたくなければ、さっきの三叉路から右折してすぐに水路を渡り、左へ進んでもよい。
そのまま進み、万灯樋門を横切る。
その先にある森山のカントリーエレベーターの前を過ぎる。
そこに、森山町漁協の「解散記念碑」が建っている。
干拓のギロチンで棲み家を失い、天を仰ぐムツゴロウとアゲマキ貝。
記念碑から左折し、雲仙岳の方へ。
途中、カーブはあるが、道なりにずっと進むと、島鉄の線路と自動車専用道路の高架に近づく。
右側に青い鉄パイプの水門があり、水路を挟んで三叉路のような格好になっている。そこを、左斜め前へ進む方へ曲がる。踏切の手前のあぜ道からでも行ける。
自動車専用道に沿って進むと、有明川に架かる自動車専用道路の高架橋の下をくぐる堤防に着く。
ここは夏でも日陰で風が通るので、たわしはよくここで小休止している。
そのすぐ近くに、高架橋と並ぶように、えらく狭くて長い橋がある。クルマ一台がぎりぎり通るこの橋は、一部が水門になっていて、洪水や高潮の際のダムの役割を持っているらしい。
すぐ左に曲がって、自転車なら通れる堤防沿いの遊歩道を進む。
道路はヒビ割れが多いので、夕方に暗くなったりして不安な場合は、下のあぜ道を走るとよい。
堤防をぐるりと回ったら、島鉄の踏切を渡り、ちょっとだけ国道に出る。
左折して短い橋を渡ったら、すぐに左折して、また踏切を渡る。
ここはもう、雲仙市吾妻町。
また田んぼのほうへ下りて、あぜ道をクランク状に進む。途中の橋が盛り上がっているので、勢いがついてジャンプし、着地の瞬間に股間を強打しないよう、ゆっくり走る。
阿保名の集落の踏切を渡らず左へ進む。広い道に出たら右折。
その先は、吾妻町の干拓地が広がっている。なるべく旧海岸沿いの旧道を行けば、坂をえっちらおっちら登ることなく、ほぼ平坦地で島原市まで行ける。
では、歩行者にも気をつけて、ご安全によい旅を。
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