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へんた~い、止まれっ!

昭和ながさき追想記
10 /09 2013
私がもう中学生だった頃のこと。

ある夏の朝、早起きして自転車で少し離れた山の公園へ出かけた。
夏休みはいつも遅くまで深夜ラヂオを聴いていて朝寝するのだが、
たまにはこんな時もあった。

公園に自転車を置いて、遊歩道を散歩した。朝の空気が気持ちいい。
清々しいとはこういう事だろう。そして気の早い蝉の声。
PARK1A.jpg

夏なのにジャージ風のウェアで散歩しているおぢさんに会った。
「おはよう!」ニコニコして声をかけてくる。
私も散歩者同士の気安さで受け答える。

散歩は気持ちいいねえという程度の会話を交わす。

おぢさんは、上の展望台の方へ行こうという。
断る理由もなく、一緒に歩いていった。

しかし、さっきから何か様子がおかしい。おぢさんとの距離が近い。
道は広いのに体を寄せてくる。そんなに険しい道でもないのに、
妙に鼻息が荒い。

そして、明らかに私の太ももあたりを触っている。
えーっとこの状況は‥。

「あーっ、このおっさん変態や!」 そう私は確信した。

変態は実在した。はじめての変態。変態との遭遇。私は変態を見た!
この際よく観察したいが、薄気味悪くもある。

変態は何をするかわからないと、おかあさんも言っていた。

おっさんは昔の話を始める。「私が若い頃はネ、軍隊で先輩たちが
こーんな事をして可愛がってくれた」という旨の、長崎ホモ語りだ。
私は、戦争が始まっても軍隊には行けないと思った。

語りながら変態オヤジは、私のジーパンのポケットに手を入れて来た。

そろそろキレないとヤバイと思ったが、逆ギレされる恐れもある。
ナヨナヨしているが、空手の通信教育を受講しているかもしれない。

私は、作戦Bを発動した。

「あ、へびッ!」私は側方の地面を指して、大きな声を出した。

変態は、魚ギョッ!とした。

イケる!瞬間的にそう判断した私は、茂みに向かって存在しない
ヘビを追った。変態はヤ~ンだめだめえと気持ち悪い声を出した。

私は、調子に乗って「惜しかった~、へびはうまかとですよ~
頭を噛みちぎって皮を剥いで、骨を抜けばそのまま食わるっと
ですよ~ 口の周りは血まみればってん‥ニヤッ」と畳みかけた。

私は幼少期に、姉にさんざん「へびッ!」と脅かされたのが
シカウマになり、ヘビを触れなかったが、こんな出鱈目なら
いくらでも口から出た。

変態は明らかに顔色が変わり、「もう帰らんばー」と自分から退散した。

爽やかな朝のはずだったが、大変な変態日和になってしまった。

知らない世界を垣間見る事は面白いが、危険を伴う。


あの時、目覚めなくてよかったよかった。

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Ramblingbird

長崎南部の自転車散歩やどうでもいい出来事を、小学生ギャグを交えて書き散らします。お下劣な表現を含みますのでご注意下さい。